'92 春の信州ラン

by 馬淵(投稿日:22 Mar 1993)


日程:1992年5月2日〜5月8日
参加:吉岡、馬淵、今野
コース概要:上諏訪−休み平キャンプ場−野底山キャンプ場−昼神温泉公園−水窪駅−川上べんてんじまヴィレッジ−接阻峡温泉−静岡

Map, Click to Popup ●ことの始まり
 会社に入って3年目、週末のみのCYCLINGでは物足りなく、久々に長期で、ALLキャンプで、焚火もして、ダートも走りたいなあ..などと考える。私事であるが、5月ENDから左膝靭帯手術のための入院を控えて遊び収め(1年間はリハビリのため運動不可)をしようと思っている所に、上京したてのDAZ(今野)も大いに乗り気で一緒に走ることになる。
 計画としては後半がメインで南アルプス街道の山伏峠,夜又神峠が越えられるかどうかといったところで、結構ハードそう。
●装備/持ち物
 久々の両サイド、サイクルメーター、双眼鏡、星座盤、キャンプ場ガイドの両面コピー。私は愛車ALPS(ランドナー)、吉岡はキャンピング用のALPS(ローバと言うらしい)、DAZは現役時代からのランドナー。


1日目:5月2日(快晴) 上諏訪−真志野峠−休み平キャンプ場(53.6KM)
 新宿AM6:40発あずさで上諏訪駅まで輪行。先に走っていたDAZと落ち合う。諏訪湖で出発写真撮ってAM11:00ころSTART。
 TOPはDAZがやってくれるがいきなり道を間違え、とんでもない急坂を押しで登る。真志野峠は始めから最後までダートで、後半は荒れた所もあって押しが入る。見晴らしは悪いけど天気もいいし登り甲斐があっていい雰囲気。でも疲れた。下りで私がパンク。この時点で、予定していた与田切キャンプ場は諦め、休み平キャンプ場へ。「ナイトランをするよりものんびり行こうよ。」と言ったものの、伊那市で買出ししてから結構登っていて、ハンガーノックなりかけで、着いたのはPM6:30頃。テントサイトは斜めだけど林の中にあり静か。
 夕エッセンは、まず基本に忠実に、ということでカレー。焚火係−吉岡、飯炊き係−DAZ、おかず係−馬淵、が定着する。焚火なんてしたの何年ぶりだろう。予定よりも20KM以上手前で泊まった事が今後の気掛かりではあったが、お酒を飲みながらゆっくりと夜は更けるのであった。


2日目:5月3日(快晴) −折草峠−野底山キャンプ場(66.2KM)
 AM6:30 GET UP。朝エッセンは毎度お馴染みみそ汁と納豆。(しかし八丁赤だし味噌)。AM9:30 出発。駒ケ根駅で水補給して走りだすと信州の山山がくっきり見える。 暫し記念撮影して折草峠へ。登りは舗装で、下りは殆どダート。お陰で2回もパンクしてしまい(前・後輪共にリムに噛む)、先に下ってしまったDAZが退屈そうに昼寝をしながら待っていてくれる。オープンサイドはすぐパンクすると不平を言いながら小渋ダムまでやっと下って、コッフェル弁当の昼エッセン。ダムを出たのがPM3:00で今日も距離を伸ばせず。私のせいか...?
 上郷町で買出しして野底山キャンプ場へ。村起こしの一貫のキャンプ場で近くに自然公園だとかがある。夕エッセンは焚火を囲みながらトン汁(赤だし)。みんな眠いのに、焚火係が熱中して仕事をしてくれたため、今日も寝たのは遅い。


3日目:5月4日(快晴) −飯田峠−大平峠−清内寺峠−昼神温泉公園(55.3KM)
 今日は峠を3つも控えているので早めに出ようと思ったが、管理人のおばさんにコーヒーをよばれたりしているうちにやっぱり遅くなった。
 ヒヒの像の前をAM9:10出発。大平街道に入ってTシャツ、短パンになり、ゆるゆると、登り口から13KMで飯田峠に着く。DAZがPACE良くTOPを引いてくれたので一緒に登れて嬉しかった。あとはガ-ッと下って大平宿へ。ここは旧集落保存運動が盛んな所で人が一杯。古いぼろやがたくさんあって、見るのは楽しかった。昨日のキャンプ場でおじさんに聞いた食堂を探して、OBらしく(いつまでもコッヘル弁当ばかりは食べていられないのだ。)昼食。
 ビールで乾杯して焼肉定食、おでん、五平餅で飽食してしまい、続く大平峠への登りはアルコールは回るわ、胃にもたれるわ、で気持が悪い。峠はトンネルがあるため、見晴らしはいまいちだけど、天気の良さに免じて許してあげよう。大平峠(木曾峠)を下った分岐でDAZは妻篭へ(仕事があるため輪行)、私達は清内寺峠へ。車の良く通る峠で日向ぼっこ。
 今日こそは温泉に入りたいので昼神温泉郷にメドを立て、PM4:00に着く。『富士の湯』(¥700)でのんびり湯につかり、一軒しかない食料品店で買出し、水ももらう。昼神温泉公園は高台にあって夜景が見える。水も無くて、トイレも悲惨(ドアが半開き)だけど今までのキャンプ場よりもずっと混んでいてMTBの家族連れ、サイクリスト軍団、etcで一杯。
 夕エッセンは親子丼(鳥肉の代わりにちくわ)と卵焼き。星が良く見えてやっと星座盤が使える。獅子座が判るようになったぞ。


4日目:5月5日(快晴) −天竜川林道−大津峠−水窪駅(86.3KM)
 AM6:00 GET UP。AM8:40 出発。天竜川までUP-DOWNの田舎道が続く。Aコープでパンを買って和知野川キャンプ場で昼御飯。川辺の良いキャンプ場だった。(本当は昨日ここに泊まる予定だったが、ここまで予想外にUP-DOWNがあったため、諦めて正解だった。)
 天竜川林道はUP-DOWNがかなり大きく(200UPしてまた200DOWNする)体力消耗しまくり。全舗装でなかったら登れなかった。途中で何度も嫌になって自転車を投げ出しながら大津峠にやっとのことで着き(PM5:30)、直ぐに下る。水窪駅にPM6:00着。とりあえず明日の買出しをして食堂で夕食。ばてていたせいか全然食べレナイ。
 駅の下の『水辺の小径』と名の付いたミニ公園のあずまやの下でテンパる。水もトイレもあり、人目を気にしなければ快適。しかし、辛い一日だった。日焼けが火照って熱い。連日の1000M以上UPで疲れが溜まってきた。後から考えると、この日が一番思い出深いかもしれない。(辛い後には良い思い出だけが残るのだ。)


5日目:5月6日(晴天) −山住峠−川上べんてんじまヴィレッジ(56.6KM)
 AM6:00 GET UP、直ぐにテントを畳む。川辺に鳥が来たので双眼鏡でのぞくと、キセキレイとセグロセキレイだった。AM9:00 出発し、数回休憩を入れながら山住峠までグングン高度をかせぎ、AM11:50着。山深く見晴らしもよい。1軒しかない峠の茶屋で、山菜そばとやまめの塩焼きを食べて、山住神社(かなり古い)を見た後出発。山奥の感じで良かった。後はひたすら気田川沿いに下って、下り飽きる。気田川沿いで遅いLUNCH。
 川上べんてんじまヴィレッジは2日ぶりのキャンプ場で、温水シャワーも有り、良く整備されている(一張り¥1500,一人¥100)。木の枝にブランコが下がっていたけど、私が乗ったら下に着いてしまいそうだったのでやめた。昨日まではかなり混んでいたらしいが、G.Wが終わったばかりで誰もいない。小さな動物園もあるけど、修理中で住民(?)は出払っていた。家族連れで来たらいいかもしれない。焚火をしながらの夕エッセンは、途中に買出しをする店が無かったため、(お米も無理やり計り売りしてもらったくらいだから)残り物のレトルトカレーに玉ねぎとルーを加えたもの。わびしい..。まともなエッセン食べたい。


6日目:5月7日(曇り後雨) −接阻峡温泉(50.5KM)
 朝からどんよりとした天気でいつまでもつかどうか。大井川沿いに出るとお茶のいい香りが・・・思わず川根茶工場を見学した後に新茶を買ってしまう。千頭駅に着いた所で雨が降り出し、食堂でやまめ甘露煮定食を食べ、とりあえず夕エッセンの買出しをする。ここから登りが急になってきて、カッパが蒸れると走る気が失せてしまった。
 PM3:00 過ぎに接阻峡温泉会館(¥300)に着いて、温泉を目の前にしたら素通りは出来ず民宿を紹介してもらう。久々のおかずだくさんで飽食。本当は静岡県民の森(キャンプ場)まで行く予定だったけど行かずに正解だった。(次の日かなりUPした所にあったのできっと行ったらはまっていただろう。)明日も天気悪そう。山伏峠を目の前にして....。
 もうこの時点で、夜又神峠は日程が足らなくて行くことはできない。


7日目:5月8日(雨) −富士見峠−静岡駅(70.4KM)
 天気が回復せず、明日も悪そうなので静岡側に下ることにした。無念。AM8:40出発。寒いので井川ダムの施設に避難しようとしたら、定休日でショック。ジュージャンして気を取り直し、上り始める。大日峠に行くつもりが、着いた所は富士見峠だった。当然何も見えず、寒い。ウイスキーで体を暖め、急な下りを飽きるほど下った。しかし、雨の日の急な下りは本当に恐ろしい。阿部川を下る途中で食堂に入って静岡駅へ。
 本当は10日まで走る予定が大幅に縮まってしまった。新品で真っ白だったサイドバックもどろどろ。自転車の泥を丁寧に拭いてやり、輪行する。残ってしまった米2kgと野菜が重い。もう一度まともなエッセン作りたかったな。前半ものすごい天気が良かっただけに残念だけど、よく走れたと思う。走行距離予定は信州ということを考えて短めに見積もるべきだったな、と。改めて自転車の楽しみを知ったRUNであった。やっぱり私はランドナーが好きだな。


***まとめ***
 峠の多い信州と言うだけあって連日1000M以上UPしていた。予定もかなり遅れ気味だったけどのんびりと頭をカラッポにして走れた。ただパンクも多く、一緒に走ってくれた仲間に迷惑をかけてしまった。すごい思い出深いG/W RUNでした。

 全走行距離 : 438.9KM
 平均走行距離:  62.7KM/DAY


関連リンク:
 北岳登山 & 南アルプス林道(街道)RUN