タイヤのバースト対策

by G(投稿日:17 May 1994)


 細いタイヤでもダートを走る機会が多いので、タイヤサイドが避けてバーストする場合の修理方法を確立しておくことは大切です。特にオープンサイドのパナレーサはナイロンコードなので切れやすく最近は使っていません。2年前の四国ツアーでは、長いダート林道を走ること多かったために、那珂氏とともに開発した修理方法が大活躍しました。また、一昨年、ムトウさんと行った林道ランでは、その修理道具を持たなかったためにえらい目にあっています。これから、この修理方法について説明します。
 従来の修理方法ではタイヤの裏から切れたサイド部分にゴムのパッチやバーテープを張り付ける方法でした。しかし、この方法は貼ったものがはがれてしまったり、伸びてチューブがはみでて再度バーストするなど不完全なものでした。そこで、我々の方法では、まず伸びなくて粘着力ある幅広のテープを用意し、このテープをタイヤのビートワイヤの外側から貼り始めて、タイヤの切れた部分をカバーするように内側に沿わせ、さらに反対側のビートワイヤの外側まで貼るというものです。タイヤの外側の切れたサイド部はびらびらしないように接着しておけばなお良いです。この方法ではタイヤチューブをテープが直接ささえる上に、テープの粘着力が小さくなってきてもそれがビートワイヤとリムの間に挾まれているので動かないのです。このテープとしては、荷造り用のプラスチックのテープが最適です。ただし、キズには弱いので必ず2重に貼ります。また荷造り用テープでガラス繊維の入ったものは切れにくく丈夫なのでクロスにして使うと完璧です。ただし、切れにくいために作業に手間取るので、前者のテープの方がお勧めです。後者のテープをクロスに貼ったシートを予め切っておき前者のテープとタイヤの間に入れるのも良いと思います。
 ただし、上記修理方法は大概のWOタイヤに使えますが、使えないタイヤもありますのでコメントしておきます。まず、チューブラータイヤ。最近は、皆WOタイヤ(700C)に変えているのであまり問題ないと思います。問題はミシュランの700Cタイヤです。このタイヤは路面抵抗が小さくグリップも良いので私も使っていますが、空気を入れるとタイヤ自体も伸びていくために、伸びないテープを使って修理すると修理した部分だけ細くなってしまうという副作用があるのです。ただし、このタイヤはサイドの特殊な作り方のために、まず大きく切れることがなく切れた部分が自発的に広がらないので、前記のテープを2重に貼ったシートを切れた部分よりちょっとだけ大きめに作り(大きすぎると先程の症状が出る)、タイヤの裏から貼るという修理方法でなんとかなります。切れてめくれた部分を接着でびらつかないようにするのが肝心です。
 私はパンク修理セットの中にいつも2〜3箇所の修理分のテープを持っていっています。備えあればうれいなしです。