ショートレポート: 秋ラン 西川新倉林道(工事中)

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by 浦野(投稿日:31 Oct 2023)

Map, Click to Expand 日程:2023/10/21(土)
参加:G(計画)、宮村、DAZ、浦野
コース:=甲府→旧御坂峠→西川新倉林道→富士山= (64km - 6.9h)

 ツーリング記録 参照
メモ:
 今回走った西川新倉林道ランは当初10月1日に予定されていたのだが、当日未明時点で荒天予報のため中止となった。今回はその時のリベンジ企画というわけだ(10/1にご一緒する予定だった原さんとは再開できず残念でした)。JR甲府駅9時出発のため、浦野は例によってゴール地点の富士急行富士山駅近くの役所駐車場に車を停めて甲府まで輪行することにした。前夜にGokiさんから「明日は中央線の電車が止まるので各自作戦を考えるように」と連絡あり。復路輪行の代替案として“忍野八海から御殿場まで走る(+200mアップ、+27km)”、“どこかで1泊する”、“浦野車に便乗する”などの提案あり(ちなみに運休の原因は中央線グリーン車導入に向けて高尾駅での線路切替工事のためだった)。当日朝、集合時刻より早めに甲府駅に着いたので南口にある甲府城跡を20分ほど散策できた。


1日目:10/21(土)
コース:=甲府→甲斐善光寺→みさか道→旧御坂峠/天下茶屋→西川新倉林道→鳥居地トンネル→忍野八海→富士山=
    (GとDAZは最後の方で分かれ、忍野八海→籠坂峠→御殿場=)
参加:G(計画)、宮村、DAZ、浦野
天気:晴れ
距離:63.67km(GとDAZは、85.71km)
獲得標高:1388m(GとDAZは、1683m)
走行時間:6h55min(GとDAZは、9h9min)



 甲府駅前の藤村記念館で出発写真を撮って9時に出発、まずは甲斐善光寺に向かう。善光寺と言えば長野が有名だが、川中島の合戦で長野の善光寺が焼失するのを恐れた武田信玄がご本尊を長野から甲府に移したのが甲斐善光寺の起源とのことだ。三門と金堂は重要文化財だが、ご本尊自体は武田家滅亡後に長野に戻された由。我々は拝観料を払わず金堂の中を軽く見学しただけだったが金堂の鳴き龍は有名らしく、金堂の中で手をたたいているヒトがいた。どうやら吊り天井のところで手を叩くことで多重反響現象による共鳴が起き、龍の鳴き声のように聞こえるのを試していたようだ。

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 善光寺を後にして県道22号、34号を経由して栗合交差点で小休止。トップのダズが速くて自分は既にバテ気味だ。御坂みち(国道137号)に入ると本格的な上りになったが、それでも途中までは旧道(バイパスでない道)を走れたので比較的走りやすかった。Gokiさんとダズが先行し、浦野と宮村さんが追いかけるのはいつものパターンだが、バイパスと合流した後は大型トラックも多くかなりの疲労感だった。自分は11:40頃に御坂峠に向かう旧道(県道708)との分岐に到着。ここまでで約700m上ったことになるので疲れるのも当然か。分岐で休憩した後、旧道に入ると車もほとんど通らず所々色づき始めた樹々を眺めながら気持ちよく上れた(それでも疲れたけど)。12:35頃、旧御坂トンネルに到着。ダズ、宮村さんと3人で記念写真を撮ったが、先行したGokiさんは既にトンネルを抜けてしまったようで見当たらず。真っ暗なトンネルを抜けると昼食予定の天下茶屋の前でGokiさんが待っていてくれた。ここはトンネルを抜けたとたんに、富士山と河口湖が眼前に広がる絶景ポイントらしく、ハイカーやバイクで賑わっていた。早朝にはきれいに見えていた富士山だったがこの時刻になると頂上は雲に隠れて少し残念。

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 それでもそのうち頂上が顔を出すかも、と期待しつつ各自自転車に鍵をかけて天下茶屋へ。昼時ということもあり30分ほど待たされた。4人ともお薦めメニューのほうとうを注文した後、2階の太宰治記念館を二人ずつ交替で見学した。昭和13年太宰治がここ天下茶屋に3か月逗留した際、「富士には月見草が良く似合ふ」という文言で有名な富嶽百景を執筆したということや、井伏鱒二との交流の様子、当時太宰が使用していた机や火鉢などが展示されており、太宰ファンには垂涎ものなのだろう。ほうとうは大変美味しくいただいた。6月の笹子峠ランでは暑い中ほうとうを食べたが、やはりほうとうは寒い季節の方がおいしく感じるものだ。

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 お腹も満足しそろそろ出発しようかという時に、宮村さんがワイヤー錠の鍵がないと騒ぎだす(別に大声上げたわけではありません)。茶屋に入る前に富士山をバックに写真を撮ったり、店前の腰掛で日向ぼっこしたりしていたのでその時に落としたのかも、とみんなで周辺を探すが見つからない。途中、誰かが落とした古い鍵をダズが見つけたが宮村さんの鍵ではなかった。いよいよ見つからず、店で工具を借りるかと真剣に相談し始めた頃、浦野が携帯していたミニペンチを出してみた。百均で購入した安物だが普通のペンチ同様、支点部がニッパー仕様になっているので、それでワイヤーを切れないかというわけだ。Gokiさんが格闘することおよそ10分。無事ワイヤーを切ることができた。こんな安物でもワイヤー切れるんだと感心しきり。このミニペンチ、マッドガードステーのダルマねじ破損に備えて針金と共に常時携帯しているものだが、今まで20年くらい出番がなかった。とんだところで役に立ったもんだ。

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 14:05に天下茶屋前を出発し少し下った三ツ峠入り口から再び上ること約20分、14:30頃に4人そろって今日の最高標高地点、三ツ峠(1407m)に到着。ここから650mほど下ることになる。今回はご一緒できなかった原さんから「下る途中で河口湖と西湖が同時に見えるポイントがある」との情報を聞いていたので、見逃さないように注意深く走り出すと間もなく、ほぼ葉を落とした樹木の間に河口湖と西湖が見渡せるポイントを発見。「葉が生い茂る夏には見えなくなると思われる隠れ絶景か!さすが原さん」と感心しつつ記念撮影。十分満足して再度下りだすとすぐに、今後はやや開けた場所から二つの湖が見渡せるポイントがあった。原さんが言っていたのはここじゃないか、と再度記念撮影と相成った。更に下る途中、浦野の自転車から何やら異音が発生。停まって調べてみるとリヤマッドガードステーのダルマねじが破損していた。騙し騙し走って次のコンビニ休憩中に針金で応急処置した。上述の通り、常時持ち歩いていたにもかかわらず今まで一度も出番がなかった針金とミニペンチに1日に2回もお世話になるとは・・・。それでも本来想定していたトラブルに対処できたのは良かった。

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 このコンビニ、当初のゴール予定地点だった富士山駅からは数kmだ。バテた場合はここで途中離脱することも想定されていたので自分としては今日はもういいかな、という気分。宮村さんもこの後御殿場まで走るよりも浦野車に同乗する意向とお見受けしたのだが、「何度も近くを通ったことはあるが、忍野八海には行ったことがない」とGokiさんから意外なカミングアウト。それならばということで4人そろって忍野八海を目指すことになった。県道717にコース変更して鳥居地トンネルまで200mほど上り、夕暮れ迫るころに忍野八海に到着。忍野八海は言わずと知れた富士山の伏流水を水源とする湧水池群であり、世界遺産の構成資産としても登録されている観光地だ。写真映えする湧池周辺はこの時刻になっても相当の人出があり人波が途切れることがない。それでも何とか記念撮影を済ませ、八海巡りをするのかと思いきや、Gokiさんが「今日はもういいや」との撤退宣言。ここ、忍野八海で解散になった。御殿場へ向かうGokiさん・ダズと別れ、宮村さんと二人で車のデポ地まで4~5km走り、暗くなり切る前に車に到着。国道20号線の渋滞を避けて道志みち(国道413号)で帰り、JR橋本駅で宮村さんとお別れした。今日も一日、お疲れ様でした。

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【宮村コメント】良かったこと:びんずる様が甲斐善光寺にもいらっしゃることを知ることができた。御坂峠で1300mまで上れる体力があって良かった。峠からの富士山が雄大だった。峠の天下茶屋の雰囲気&ほうとうが素晴らしかった。河口湖と西湖を同時に鑑賞できた。帰りに浦野くんの車に乗れた。ありがとう。まずかったこと:天下茶屋で自転車にかけたカギを紛失した。Gくん浦野くん、カギワイヤー切ってくれてありがとう。天下茶屋で、ここに長逗留していた太宰治の悪口ばかり言っていたのでバチがあたった???

【DAZコメント】Gokiさんは行きの特急あずさが取れなかったため前泊、と聞いて、僕もどうしようかなぁと思案していたが、数日後に何気なくえきねっとを見ていたら偶然にもキャンセルが一席出たのをすかさず押さえることが出来てラッキーだった。秋の行楽シーズンであずさは激混みだったので、座席未指定券での立ち席だったらかなり厳しい感じだった。御坂峠~西川新倉林道は暖かな日差しや秋の気配が有って楽しく走れ、天下茶屋でもゆったりとした時間を過ごせて良かった。帰りのJR中央線が工事運休とのことで、よく地図もみないまま御殿場まで走ることに決めていたが、御坂峠の登りでほとんど脚を使い切ってしまい夕方以降はかなりきつくなり、最後の籠坂峠ではバテバテで100mアップの途中で何度も立ち止まる状態になってしまった。峠から御殿場までの長い長い下りはナイトランでGokiさんを必死に追いかけて、どうにか無事に駅まで連れて行って頂いた。全身疲労困憊で帰りも遅くなったが、翌日が日曜でゆっくり休めたので良かった。充実した楽しいランだった。

【Gコメント】甲府駅そばのレトロ旅館に前泊したので、朝移動が無くてとても楽でした。朝から快晴だったので、旧道御坂峠まで順調に上れて良かった。ここで、天下茶屋からの絶景!となるはずが、富士山に雲がかかってしまいちょっと残念。ほうとうで体を温め直した後の林道は南面だったので寒くならず良かったです。原さん宿題の西湖と河口湖を同時に見れる場所もチェックできました。皆と別れてからDAZと超えた籠坂峠では、前回の悪条件が無かったので、二人とも順調に下れて良かったです。


関連リンク:
 2020年 三県ツアー