松井氏からの手紙


 ご無沙汰しております。リン輪通信有難うございました。東京方面では結構積極的に走っていると言う噂は聞いていましたが、これほど毎週行なわれているとは思いませんでした。
 近畿ツアーのコースはシマノ等で走ったところが大分重なっているので驚きました。龍神温泉から高野山へ抜ける道は何度も通りましたし、特に民宿切林は私も泊まったことがあります。ただこの宿は相当高かった(注1)と思います。少し下流にせせらぎというのがあって、そこはもっと安かったです(本当は切林のつもりが満員でここになったのですが)。龍神からごま壇へは有料道路が近道ですが、実は林道があって頂上の駐車場に通じています。秋にそこでMTBの実走テストがありました。
 この近畿ツアーのときには北貝で合宿をしていました。名目は内装7段ハブの実走テストです。二十日間3000 kmを課されていましたが、初めのうち酷暑の大阪で走っていたために距離が伸びず結局2500 kmで終わってしまいました。
 私の近況ですが、'92年の主な成績は国体ロード3位、全日本クリテリウム1位、全日本実業団個人追い抜き3位(4分57秒)、都道府県大会の団体追い抜きの予選1位(4分35秒)通過です。これは北海道としては快挙だと思います。いつも団抜きでは5分を切れずに予選落ちしていたのですから。しかしその後の取り組みは一人がスプリント予選のために入れ替わったので苦戦して4位に終わりました。
 あとは、最近もっちゃん(注2)が偉くなって、国体では以前みたいに成年の監督ではなくてアマ車連で審判をしています。山形国体では4千速度にでて一応決勝進出しましたが、スタート前にはいつも審判席に座るもっちゃんの目を意識せずにはいられませんでした。いいはげみにはなりましたが…。ちなみに今年の国体の団抜きは北海道は4分43秒で予選落ちしました。DHバーの普及で全体的に速くなりました。
 もっと個人的な話ですが、最近体重を落としています。マックスで74 kgまでいきましたので。これはもう会社の金で食えるときに食ってしまった結果で、やはり運動に見合った量にしなければいけないと思います。
 どうしてこういう考えに至ったかというと、上りで切れるの一言につきます。そのためにこないだのツールド北海道で外されたようなものです(注3)。いくら筋力があってもそれを維持できる心肺機能が満たされなければ、十分に力を発揮することができないのではと考えています。実際ひともがきで上位に入ったこともありました。(実業団クリテリウム、'91年のジロ(注4)のステージ5位等)しかしこれらは集団ゴールが前提であって、その途中の展開では全くのその他大勢になってしまうのです。それに余計な脂肪も気になっていました。今は70 kgを切る程度です。シーズンまでに筋肉は落とさずに学生時代並の68 kgを考えています。
 今年の(HUCC)OBランは私達の代が幹事になっています。まとめ役は福井で彼の実家に近い岐阜県北部を予定しています。
 今度また近畿方面(中南部)を予定していたならいい所を紹介できると思います。
それではまた。

松井 久


(注1)9000円でした。ちょっと高いけど、露天風呂の温泉だからね。
(注2)札幌の小野商会という自転車屋のおっちゃんで、選手の世話を良くやいてくれていた人。北海道アマチュア自転車競技連盟の役員。:G
(注3)ツール・ド北海道には学生時代から連続出場していた彼ですが、'92年は参加していないのです。弱輩を参加させたシマノチームは惨敗でした(と、私は見た)。
(注4)アマチュアのジロ・デ・イタリアのステージレースのこと。ヨーロッパ遠征のときの話。日本ではあまり話題にされていないけど、すごいよね。:G