ショートレポート: 秋ラン(秋桜) 大平山

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岩船山頂への登り口、割れた岩山が見える
by 浦野(投稿日:16 Oct 2024)

Map, Click to Expand 日程:2024/10/6(日)
参加:G(計画)、浦野、那珂、吉田
コース:=古河公方公園→大平山→古河公方公園= (70km - 7.3h)

 ツーリング記録 参照
メモ:
 今回のコースは計画段階で約73km・獲得標高627mと、前回の富谷観音ラン同様に軽めの設定で、富谷観音ランで観られなかったコスモス鑑賞も目的の一つ。当初JR古河駅集合の予定だったが全員車利用ということもあり、駅から約2km南の古河総合公園の駐車場に車を停めてそこからスタートすることになった。


1日目:10/6(日)
コース:=古河公方公園→渡良瀬遊水地→岩船山高勝寺→コスモス畑→大中寺→大平山謙信平(昼食)→大平山神社→コウノトリ交流館→コスモス畑→古河公方公園=
参加:G(計画)、浦野、那珂、吉田
天気:霧雨のち曇り
距離:69.98km(Gデータ、文中の浦野データは4%ほど長い。)
獲得標高:598m
走行時間:7h17min


*集合まで
 予報では終日曇りとのことだったが、同乗させてもらった那珂車で古河ヘ向かう途中に雨が降り出し、これはドタキャンになるかもと話しつつ集合地へ向かう。古河総合公園に到着した7:50頃には雨も止み、先着の吉田さんは既に自転車を組み立て走る気満々といった様相だ。今にも降り出しそうな曇天に、個人的には気分は盛り上がらなかったがそれでも自転車を準備しているところにGokiさんが到着。後から聞いたところではGokiさんも「今日は中止かと思いながら到着したら、三人とも準備済みだったので走るしかないと思った」とのこと。ちなみにこの公園、別名古河公方公園(コガクボウコウエン)と称し、室町時代に関東を統治するために設置した鎌倉府の長官(鎌倉公方)が館を構えた場所を公園として整備し、現在では25ha以上の広大な公園になっているそうだ。散策するにはよさそうだったが、自転車乗り入れ禁止のため今回は園内を巡ることはできなかったのが少し残念。

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早く着いて待っていた吉田さんのロードバイク@公園管理棟

*霧雨の出発、渡良瀬遊水地
 予定より少し早く8:45に出発。と同時に霧雨が降り出し気分はダダ下がり。渡良瀬遊水地(←湧水池ではなく遊水地が正解。今回初めて知りました)沿いに北上し、“ラムサール条約湿地登録記念渡良瀬遊水地まつりin KAZO”の準備で慌ただしい祭り会場の脇を通過してさらに北上する。立ち寄る予定だった渡良瀬遊水地タワーはいつの間にか入口を通り過ぎてしまったようだ。まあ、この天気では眺望も利かないだろうとあっさりスルーすることになった。
 ラムサール条約とは渡り鳥が利用する湖や沼などの湿地やそこに暮らす動物たちを保護するための国際条約で、国内では釧路湿原や尾瀬など53箇所が登録されている。渡良瀬遊水地は足尾銅山の鉱毒被害や洪水予防のために計画・造成されたもので、2012年にラムサール条約に登録されたとのこと。

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霧雨の中、渡良瀬遊水地の西側の土手上を進む

*岩船山、高勝寺
 遊水地の西岸をさらに北上し10時過ぎにJR両毛線岩舟駅そばの岩舟石の資料館に到着した頃には雨も止んでくれた (21.1km)。岩舟石とは凝灰岩の一種で、江戸時代からコンクリートが普及する1960年代まで建材として岩船山から盛んに切り出された石であり資料館も岩舟石造りだった。ツタの絡まる石造りの建物にランドナーが寄り添う構図に吉田さんから「絵になるねぇ」とのコメントをいただく。内心「ニューサイ(←若い人には通じない?)に出てきそうな絵柄だな」とほくそ笑みつつも「サドルにかぶせたコンビニ袋で雰囲気台無しですね」などと軽く笑い合う。こじんまりした資料館には採掘道具や採掘時の写真が展示されており10分ほど見学して出発。

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浦野のランドナーとツタの絡まる資料館横の建物
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無人の岩舟石資料館を見学させてもらう

 岩船山中腹にある高勝寺までは100mの上りだがとんでもないゲキ坂で、滑りやすい雨上がりということもありGokiさんでさえ押しが入る場面も。高勝寺は子授け・子育て・安産にご利益があると云われ、徳川四代将軍の家綱が生まれたのは高勝寺の御利益だったとか・・・。お寺から下ってくる途中、岩船山の採掘跡を見渡せる場所があり荒々しい採掘跡を間近に臨むことができた。ただこの場所、垂直に切り立つ崖の際であり注意を喚起するためか通行止めスタンドがたっていた(浦野は最初、サイクルラックかと思った)。現在、岩船山での採掘は終了しているが、その荒々しい岩肌を生かしてヒーローアクションドラマの爆発シーンのロケに利用されているようだ。

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岩船山頂への登り口、割れた岩山が見える | 一度止まると走り出せない激坂
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高勝寺の仁王門 | 採掘跡が見渡せる場所

*コスモス畑、大中寺
 続いて前回のリベンジ企画、西山田のコスモス畑に向かう。満開とはいかなかったがパラパラ咲いており何とかリベンジ達成というところか。コスモス畑で記念(証拠?)写真を撮って大平山へと上り始めたが、大中寺への分岐を間違え一旦停止。ここで大中寺へ引き返すためGokiさんが下って行ったのを浦野はチラッと横目に捉えたのだが、あとの二人は気づかなかったようだ。その場に残った三人は大中寺が目的地とは認識しておらず、なぜGokiさんが引き返したのか理解していなかった。そのため、吉田さんはそのまま大平山神社へ上り始め、浦野と那珂氏の二人はしばらくGokiさんを待つがなかなか戻ってこない。Gokiさんならすぐ追いついてくるだろうと、二人で吉田さんを追いかけて上り始めた次第。しばらくしてGokiさんから電話があり大中寺で待っているとのこと。すぐに吉田さんに電話すると、ほぼ謙信平の近くまで上っていたにもかかわらず引き返して降りてくるとのこと。まあ、足が余っている吉田さんにはちょうど良いハンディだろうと、皆で大中寺まで引き返すことにした。

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西山田のコスモス畑、ここは咲いていた

 11時35分に大中寺でGokiさんと再合流。大中寺は真言宗の寺として建立されるも荒廃後に曹洞宗の寺として再建され上杉謙信の庇護により伽藍が整備されたそうだ。また、江戸時代には全国の曹洞宗寺院を管理する三寺院(関三刹)の筆頭として天下に号令する地位になった。境内には“油を盗んで石段から転げ落ちて死んだ学僧がいたことから、禍を予防するために通行禁止になった油坂”、“本堂に足を向けて眠ると翌朝には体の向きが変わっているという枕返しの間”、“寺に逃げ込んだ落ち武者が庇われなかったことを恨んで馬の首を跳ねて井戸に投げ込んでから、馬のいななきが聞こえるようになったという馬首の井戸”、“その落ち武者の妻が雪隠(トイレ)に逃げ込んで自殺したことから生首が現れるようになったという開かずの雪隠”などの七不思議の伝説も残っている。

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油坂から大中寺を見上げる | 馬首の井戸とこそぎ取られたような大木

*謙信平、昼食
 11:50に大中寺を出発し20分ほど上って12:10に謙信平に到着(34.5km)。戦国時代、越後の上杉謙信と小田原の北条氏康が大中寺で和議を結んだ際、謙信がここからの雄大な景色に感嘆したことから謙信平と名付けられたと云われる。この日は曇っていたが、展望台からの景色は確かに素晴らしかった。何件か並んでいる茶店の中から栃木家に入り、大平山の三大名物となっている焼き鳥・卵焼き・お団子が一度に味わえる名物3点セット定食をいただく。デザートにコーヒーゼリーのサービスもついてボリューム満点・・・、というよりボリューム過多気味だった。お団子のあんこは残そうかと思ったが、周りから指摘されたのと食べ物を残す罪悪感から、何とか完食した。

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今日一番の上りで謙信平に到着、左にベンチ、右に店が並ぶ
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名物三点セット定食などをいただく | 謙信平の展望(展望台から)

*大平神社、田園地帯
 13:10に午後の部スタート、10分もかからず大平山神社に到着した。境内にはずいぶん多くの祠や社殿があったので後日調べてみると交通安全、縁結び、商売繁盛、五穀豊穣をはじめ42社60余の神々が祭られているとのことであった。道理で賑やかなワケだ。大平山から下り、永野川沿いに南下するが川沿いの道が工事通行止めだったため少し迂回する。収穫を待つ稲穂が首を垂れている田園地帯に入るころからトップ那珂氏の爆走が始まる。時速30km超でかっとぶこと約20分、付いていくだけで精一杯だった。ようやく河川敷の駐車場でトイレ休憩となり、吉田号の試走やポジショニングの話をひとしきり(57.8km)。

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細道を登って、ここも岩山(宮村先生によるとチャートとのこと) | そこそこ賑わっていた大平山神社

*コウノトリ
 Gokiさんの事前調査ではコウノトリ観察デッキがこの近辺にあるようで、季節柄コウノトリが居るのかどうかさえ定かではなかったがまずは探してみる。観察デッキの場所ははっきりしなかったが“コウノトリ交流館”の案内板を見つけたので何らかの情報は得られるだろうと寄ってみると、これが大正解。交流館自体は古民家の1階を改装して8畳の展示室が3つ並ぶだけの小さなものだが、手作り感満載の展示内容でコウノトリの生態や各種調査の結果、渡良瀬遊水地での子育ての様子等がビデオで鑑賞でき、若いスタッフの説明も聞け大変勉強になった。何より無料というのが嬉しい。コウノトリ自体は渡り鳥ではなく国内では1970年代に野生種としては絶滅したこと、その後野生に戻す試みが各地で始まり、渡良瀬遊水地では2020年以後繁殖に成功しており条件が良ければ通年観察できることなど、貴重な勉強になった。30分弱の見学を終えスタッフさんに感謝しつつ15:40に交流館を出発。

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コウノトリ交流館入り口、スタッフが待機していた | 巣と卵の実物大模型、とにかく大きい
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スタッフに説明してもらいながら展示やビデオを見る | コウノトリの実物大模型、大きくて嘴と羽先が黒い

*夕暮れ前にゴール
 国道4号を南下して15分ほどで今日2箇所目のコスモス畑に到着するも、こちらは午前の西山田よりも微妙。申し訳程度にチラホラ咲いているのみであった。すっかり日が短くなり夕暮れが近くなったので予定していた野木神社はパスして16:05に古河総合公園に戻って来た(72.7km)。
 まだ高速渋滞が始まっていないことが確認できたため直帰することになった吉田さんとはここで別れ、後の3人は近くの温泉で汗を流し夕食を済ませてからゆっくり帰宅した。

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公園に帰還

【那珂コメント】小雨の渡良瀬遊水地はとても広くて北海道の湿原を思い出す。岩舟石資料館は意外なスポットだった。岩船山の高勝寺への劇坂は強烈。帰り際に立ち寄った展望所(?)は柵も無く一つ間違えば転落という恐怖感満載で、断崖絶壁の様子を見たくても先には進めない。どの方向の景色が見えているのか見当が付かなかったので、撮影位置情報とストリートビューで推定してみた。ふもとの分岐まで下って来た時に浦野が撮ってくれた写真(登り口を示す赤い看板が写ってる)において、中央左寄りの電柱の先端付近が訪れた展望所で、そこから写真左側の絶壁を臨んでいたものと思われる。そしてもうひとつ分かった驚きの事実。この写真の山はV字に裂けている部分が見どころであるが、実はこの部分、東日本大震災の時に崩れたとのことで、ネット上の震災前後の比較写真を見ると確かに震災前は裂けていない。更にもうひとつ。これまでにも時々テレビで紹介されていたが、この山の反対側にはヒーローものや刑事ものの爆破シーンの撮影が行われた場所があり、爆破体験ツアーも開催されている。今回このような場所に来ているとは気付かなかった。帰りの農道は果てしなく直線が続き、こちらも北海道を思わせる風景で、結局オーバーペースになってしまったが気持ち良く走れた。最初は小雨で多少ネガティブな気分でしたが、走ってみれば北海道の気分も味わえて、コウノトリの勉強もできて楽しいランでした。

【吉田コメント】予想よりも高速道路の流れが良く待合せより1時間以上早く着いてしまった。自転車を組み立て新聞を読んで時間を潰していたら小雨が降り出し濡れた路面を走る事になったけど、その分暑くはなく、後半は雨も上がり結果的には楽しいライドになった。急勾配では後輪が滑り前々回の転倒を思い出してちょっと肝を冷やす。昼に食べた卵焼きと蕎麦と団子が美味しかった。

【Gコメント】予報に反して空模様が怪しくなり開催を迷ったが、結果的には走って良かった。岩船山が面白かったし、大平山謙信平への上りは丁度良い勾配で楽しめた。帰りの田園地帯の真っ直ぐな道は、車を全く心配しないで激走できて楽しかった。コウノトリの事を知れたのも良かった。


関連リンク:
 2024年 秋ラン 富谷観音