春ラン 3000mチャレンジ

Photo, CLick to Expand
大菩薩湖
by G(投稿日: 23 Jul 2021)

Map, Click to Expand 日程:2021/5/29(土)~ 5/30(日)
参加:G(計画)、宮村(一部合流)
コース:御殿場→都留→御殿場

 ツーリング記録 参照
<はじめに>
 梅雨に入る前に走りたいとランを企画。ソロでも成立する「獲得標高3000mチャレンジ」のコースを作って、部分参加してもらうことにした。浦野は初日から二日目の途中まで参加、宮村は二日目の朝から途中まで参加となった。ところが前週にコースを見直しすると、通行止め部分が多く(和見の林道、林道鈴懸峠線、黒野田林道、一ノ瀬林道)、作り直し。初日は、ソロで御殿場のアパートから都留まで走り一泊。チャレンジ本番の二日目は、前半部分を浦野、宮村と一緒に走って勢いをつけた後、御殿場まで走って戻ることにした。
 準備として、GWランの反省から、下りの視界改善のためにステム交換してハンドルを1cm上げた。また下りの横風対策で、荷物を最小限に減らした。懸念材料は、二日目の距離が(塩山から奥多摩に抜ける)当初案より40km近く伸びたこと。150km前後の距離を走ったのは、もう10年も前のこと。今年は東海までの梅雨入りが異常に早くて心配だったが、幸いにも二日とも晴れの予報となった。


Map, Click to Expand 1日目:5/29(土) 御殿場→三国峠→山中湖→山伏峠→道志→道坂峠→都留 (52km/1216m) 晴れ時々くもり
 メンバ:G

*ゆっくりスタート
 予定より遅れて10時40分少し前にスタート。予報では晴れて気温が高く、強い追い風。しかし、出発時は曇りでほっとするも、風も納まり少しがっかり。まず目指す富士スピードウエイまでは、ひさびさなので道を確認しながら進む。オリンピックの垂れ幕がある所で写真撮影。富士スピードウエイの前を右に折れて少し先で147号に入ると本格的に登りが始まる。

*明神峠、三国峠
 20分くらい走って最初の休み。既にきついが、明神峠への本当の登りはこれから。日差しで汗がしたたり、一度サングラスを外すが、見え難いのでまたかける。少しだけ坂が緩くなった後に、例のドーナッツ型凹凸のある激坂が現れる。ここに初めて来た時は、フラフラになり引き返した。二日後、2回目にして初めて越えられた。今回は3回目。次はオリンピックのロード観戦で来よう。このドーナッツ坂を乗り切って一休み。明神峠には丁度お昼に到着。さらに15分ほど緩く登って三国峠。

*山中湖、山伏峠
 登りの途中から向かい風になっていたが、峠の先では曇っている。少し下って、富士山をバックに写真を撮るが、雲がかかって残念。ちなみに以前に撮った山中湖込みの写真はお気に入りで携帯の待ち受けにしている。気持ち良く山中湖へ下り終わると、すぐに道志方面へ切り返して、山伏峠まで少し登る。その後はしばらく緩い下りが続くのだが、オートバイが結構多いので、少し気を使う。

Photo, CLick to Expand
富士山

*道志
 道の駅どうしには1時に到着。大量のオートバイと車で混んでいる。バイクスタンドに自転車を置き、ブラブラするが、食べるところが見つからない。物産の店と大きなトイレがあるだけで、全く当てが外れた。仕方なく芝に座って補給食を取る。トイレに寄るがお腹の調子は今一つ。

*道坂峠
 30分ほどの休憩で、再スタート。少し下って、都留方面へ向かう24号に入る。ここから道坂峠までの登りは木々で直射日光があたらず走りやすかった。登り途中で緑のガブリオレ(ロードスターか?)が路側で止まって何かチェックしていた。実はこの車には翌日にも何度か色々なところで抜かれており、何か因縁があるのかなあ。道坂トンネルをすぎるとザッと下るだけなのだが、各コーナーの直前で(ペイントでは分からない)数回の舗装盛り上げ処理がなされており、気持ち悪いったらありゃしない。昨年の三県ツアーの際は逆方向だったので全く気づかなかった。下りきって、都留の宿には3時前に到着。ここで、本来の予報通りの暑い日差しが出てきたので、ラッキーなタイミングだった。

 宿泊:ホテル スターらんど

 時間前だがチェックインOK。頼んだら自転車は会議室のような空き部屋に入れさせてもらえた。この宿の目玉、薬草風呂に長く浸かり、リフレッシュ。そして洗濯と乾燥。今回着替え無しなので大事なところ。夕食は、食堂で、肉野菜炒め定食を選ぶ。別料金で、ビール、おつまみ。部屋に戻っても時間があり余っている。スマホで「逃げ恥、新春スペシャル」を見る。ガッキーここから結婚なんだね。
 浦野から連絡。塩山まで車で来たが、息子さんが38℃の熱を出したとのことで、コロナ可能性考えて、参加取りやめにしたと。大変、仕方ないね、大事でなければ良いけど。(後日、食中毒と分かり回復したとのこと。)9時すぎ就寝。


Map, Click to Expand 2日目:5/30(日) 都留→笹子峠→甲斐大和→上日川峠→塩山→笛吹→御坂峠→山中湖→籠坂峠→御殿場 (147km/3144m) 晴れ一時雨
 メンバ:G、宮村(一部合流)

*早めのスタート
 そんなに長く寝られるわけはなく、夜中に一度目が覚めた。朝方は少し冷んやりして気持ち良い14℃。6時半に朝食を取り、いつもより早めの7時半に出発できた。今日は長い一日になる。都留の街を抜け田舎道に入る。晴れているが、山の上には雲がある。初狩へ通ずる712号に折れると今日最初の軽い登り。下りの終わりの方で、コンクリートのパイプのような物をくぐる。どうやらリニアのようだ。初狩から国道20号に入るが、思っていたより交通量が少なくて、緩く登っているがつらくない。

*笹子峠
 笹子駅前を過ぎて少しすると旧道への入口。ここまで1時間10分。車止めがあり、車は入れないのか?と思ったら、すぐ先で別の道が合流してきた。ここから笹子峠への約350mの登りに入る。終始木陰で、車も来ない、良い道だ。200mほど登ったところに「矢立の杉」の表示があったので、寄ってみた。旧甲州街道はこのあたりを通っていたのかな。宮村とは9時〜10時に甲斐大和で合流する予定だったが、反対側から登って来ると連絡があった。

Photo, CLick to Expand  Photo, CLick to Expand
笹子峠への登り | 矢立の杉

 笹子トンネルへは9時半に到着。二度目のはずだが全然記憶が無かった。何も考えずにトンネルの中へ入ったら、真っ暗で見えなくなり、足を着きながら、やっとこさ出る。空は真っ青に晴れている。8分ほど下ったところで宮村と合流。今日走るのは、GWラン以来だとのこと。さらに10数分下り国道20号に出る。ここから反対側へ甲斐大和駅の方向へ少し登って行く。

Photo, CLick to Expand  Photo, CLick to Expand
笹子トンネル | 宮村と合流

*甲斐大和、上日川峠
 駅下にあるコンビニで、買出し休憩。先に来ていたソロサイクリストが水が余ったのでいりませんかと、大型のペットボトルを示す。有り難いが、最近ポカリ系しか入れないので断った。水分補給とトイレをしっかりすませて、再スタート。少し先で左に分岐して、本日のメインコース、上日川峠への約1000mの登りへと入る。ここは、今回初め通る道だ。
 出だしは日陰もなく、なかなかの勾配できつい。元気な宮村に引っ張られて登る。30分弱で最初の休憩。途中飛ぶように登る太いタイヤの自転車に抜かれたが、後のトンネルに立てかけられていたのは明らかにE-BIKEだった。宮村は、「やっぱり。あれが人力だったら、今まで走ってきたの何だったのかって思った」と。この休憩から後の道は日陰になり走りやすくなった。宮村のパワーが落ちて自分が先行する形になったので、小刻みに休憩する。
 標高約1000mの天目山温泉前で休憩。丁度良い涼しさになってきた。標高約1200mの嵯峨塩鉱泉前で休憩。狭い木陰道になってきた。宮村が、道の先の空が峠のように開けているね、と言う。確かに。標高1400m弱のペンションすずらん前。標高約1500mで、大菩薩湖入口の標識がある。せっかくなので宮村を誘うが、大した下らなくてよかった。珍しくコンクリートでは無い。重力式のダムってやつかな。

Photo, CLick to Expand  Photo, CLick to Expand
上日川ダム | 大菩薩湖

 ここから先はダム湖の反対側を回って100mちょっと登れば峠のはず。小さいアップダウンの後ピークかなと思うところは何も無く、少し下りに入ると、道路脇に車がたくさん駐車している所がある。ロッヂ長兵衛前、ここが上日川峠と確認。ここまでの獲得標高は1874m、本日の目標3000mはギリギリのようだ。少し待って宮村も到着。本日の登り終了でお疲れ様。しばし休憩。ここは有名な大菩薩嶺への登山基地のようだ。まあまあの人数の登山客。下と行き来する小型バスも止まっている。1時すぎなので、ロッヂで食事できるかなと見たが、時間がかかりそうだ。食事場所をgoogle mapで探して、すぐ降りることにする。

Photo, CLick to Expand
ロッヂ長兵衛前

 とても急で狭いつづら折れの下り坂に入る。視界の端に景色は見えるが、良くみる余裕は無い。最初の方で写真をとったが、木々に隠れて今一だった。この位の勾配だと左右視差が大きなって、左だけで見ているような感じなので折り返しコーナー毎に飛び出さないかと、怖いくらい。20分で600m弱降りると少し道が開けた。ほどなく宮村も来て、少し下ると、お目当ての番屋茶屋を発見した。
 ここは奥多摩からの国道との合流点にあり、山からの小型バスの展開場所でもあり、バスを待つ登山客が良く休憩するところのようだ。早速お昼にしよう。日差しが強く熱いものを食べる気はしない。ほうとうはもっての他。冷たいとろろそばにする。店のおばさんが言うには、いつもはバイクの人が結構くるそうだが、今日は何故か全然来ないのだと。宮村がざるそばを頼んだ時に、こしあぶあらの天ぷらを勧められ、自分も頼むことにする。山菜のこしあぶらは、なかなか手に入らないものらしいが、本日はもったいない状況のようだ。

Photo, CLick to Expand  Photo, CLick to Expand
大菩薩嶺の絵図 | そばとこしあぶらの天ぷら

*塩山、笛吹
 宮村は、下りで手が痛くなったと言っていたが、ブレーキレバーをずっと上から握っているのか、それともハンドルにずっと体重がかかっているのか。どちらもハンドル上げた方が良いと思うけど。茶屋でそれなりにゆっくりして2時10分すぎに再出発。当初予定より1時間半ほど遅いが最後はなんとかなるだろう。ここから幹線道路に出ると、まだ勾配は急で、ハイスピードで下る。下りの終盤、塩山駅より手前の三叉路で止まり、宮村とお別れ。彼はこれから恵林寺に寄ってまったりしてから帰るそうだ。チャレンジが無ければ一緒に行きたいところだが、ここまで一緒に走ってくれて多謝。

Photo, CLick to Expand  Photo, CLick to Expand
番屋茶屋 | 宮村とお別れ

 塩山駅での休憩は止めて下れるだけ下る。それにしても日差しが強い。先を考えると、早めに補給とトイレを確実にする必要がある。google mapでチェックして、ローソンに入る。通り道ではここ以外にしばらくコンビニが無い。仕切り直しは万全。ここの標高は379mでほぼ底になる。距離はまだ74kmで、行程の半分である。最近は裏山しか走っていないので、平坦な道はとても苦手だ。おまけに、向かい風が強くなってきた。我慢。ここから笛吹までは少し裏道的な最短のコース取り。ぶどう畑の多い丘陵地帯を抜けて行くが、普段なら楽しいはずも何気にきつい。

*御坂峠
 3時半少し前に、上りの始まる国道137号に入る。向かい風が強い。唇の日焼けにメンタームを塗るが手遅れか。標高436m。ここから御坂峠への約850mの上りが今日の最後の関門だ。この道は、その昔、どんべえ峠に向かうためにも数回は登っているが、バイパスが平行して走っているので、交通量は少なめ。一定勾配の坂に、すでに力が出なくなっているので、ひたすら我慢。25分ほどでバイパスと合流して交通量は増すが、道は広い。たまらず路側で休むと、山の上が曇っているのが見える。4時半に旧道への分岐手前に到達。自販機で最後の水分補給。旧道の分岐では、本日天下茶屋は営業中との表示がある。旧道の御坂峠は2回目で、98年にコメイモらと初めて来た時は富士山の絶景に感動したのを覚えている。
 旧道は全く車が来ず、木陰の中で走りやすい。力も少し戻って来る。分岐からすぐに小雨が降りだしたが、暑くないのでかえって嬉しいくらいだ。44分ほどで峠のトンネルに到達。ここはちゃんとライトを点灯して入る。トンネルを抜けると降りは収まったが、絶景はお預け。天下茶屋も閉まっていて残念。

Photo, CLick to Expand  Photo, CLick to Expand
御坂トンネル(出口側) | 見えない富士山

 5時半少し前。ここから濡れた路面を慎重に下っていく。バイパスと合流すると、車が増え、スピードが上がり怖い。長いトンネルを2本抜けると視界が開ける。完全に晴れたが、今回ブレーカもないので、体が冷え切ってしまった。走って暖めるしかない。

*河口湖、山中湖
 6時くらいに河口湖大橋を渡って富士吉田の市街地に入る。あとは距離をかせぐだけだが、すでに力がなく、富士吉田から山中湖まで緩く100mくらい登るのが一番しんどそうだ。実際途中でたまらずに休憩して、補給食をほぼ食べつくした。夕暮れ迫る頃に山中湖に到着。獲得標高は3000mをぎりぎり越えたので、予定の三国峠から籠坂峠へコース変更することにした。

Photo, CLick to Expand  Photo, CLick to Expand
山中湖(日が沈む直前) | 山中湖(日が沈んだ後)

*籠坂峠、ナイトラン
 138号の籠坂峠への分岐には7時に到着。ライトを装備して、峠まで約100mを上ると完全に暗くなってしまった。残りは、標高差約550m、距離20kmの下り。籠坂峠は、昨秋の三県ツアーと同様にまたもナイトランとなってしまった。しかし今回は雨風も無く車も少なかったので、苦ではなかった。丁度8時に御殿場のアパートに無事帰り着き、長い一日が終わった。

【宮村コメント】0803甲斐大和駅着。G氏を駅で待つのではなく笹子峠を逆から途中まで登った。案外調子よかった。ということで今日のメイン上日川峠のアプローチで、G氏の前を走ってみた。しかし、30分ぐらいでバテた。急坂を頑張り過ぎた。その後は足が回らず、時々聞こえるカッコーの鳴き声を癒しに登った。でも峠近くの大菩薩湖が気持ちよかったし1588mの峠まで辿り着け大満足だった。だから峠を走りたくなるんだなって感じだった。お昼にはいったお蕎麦屋さんも良かった。薦められ食した山菜”こしあぶら”の天ぷらが美味だった。1430ぐらいに分かれて立ち寄った恵林寺は人が少なく落ちつけた。

Photo, CLick to Expand  Photo, CLick to Expand
恵林寺

<おわりに>
 目標の獲得標高3000mをかろうじてでも達成できたのは現時点では満足。宮村のアシストも助けになった。普段のツーリングなら2〜3回分を1日で走るのはなかなかしんどかったが、どの峠も走って楽しい道で良かった。ただ、DAZと約束している、フランスの峠を走りに行く前までには、4000mくらい余裕で走れるようにしたいと、考えている。効率よく標高を稼げ、かつ走って楽しいコースを考えるのは、テーマとして結構面白い。今度やる時は秩父辺りか。
 今回の一泊ランでは、門岡さん方式で、着替えを持たないこととした。洗濯が確約されていれば、荷物が少ないのは自転車が扱いやすくて最高だった。ただし、ブレーカまで外したのは、ちょっとやりすぎ。安全のためにと残した輪行袋をなんとかさらにコンパクトにして、少し余裕を持たせる工夫をしようと考えている。


関連リンク:
 2019年 明神峠・三国峠
 2020年 三県ツアー
 1997年 どんべえ峠