ショートレポート: 冬ラン(ロウ梅) 八菅神社

Photo, CLick to Expand
段丘崖を登る激坂の出口で
by 宮村(投稿日:8 Feb 2023)

Map, Click to Expand 日程:2023/1/29(日)
参加:G(計画)、宮村、DAZ
コース:=JR橋本駅→八菅神社→JR橋本駅= (66km - 7.8h)

 ツーリング記録 参照
メモ:
 Gくんが色々考えてくれた年明け1-2月ラン、最初のメールは12月26日だった。申し訳ないことに走り納めや年末年始の家族行事やらで、返信が延びてしまった。すると1月3日にリファインメールが届いた。八菅(はすげ)神社ランを1月21、22、28、29日いずれかで行う計画だった。結局、気温・日照時間関係から1月29日(日)になった。1月24、25日に日本列島が、「10年に一度の寒波」に見舞われたが、神奈川・東京は厳しくなく幸運だった。当日、気温が少し低いようで、十分な防寒準備をしようと思った。
 コースに関し、距離のわりに標高をかせぐが、高い山が無いケース。よって、アップダウンの連続や急勾配を想定。変速チェックしておいた。


1日目:1/29(日)
コース:JR橋本駅→小倉橋→高田橋→八菅神社→長谷寺→七沢(昼食)→志田峠→小倉橋→JR橋本駅
参加:G(計画)、宮村、DAZ
天気:快晴
距離:65.52km
獲得標高:1212m
走行時間:7h47min


*出発まで
 稲田堤でJR南武線から京王相模線に乗り換えると、若葉台あたりから時々富士山が現れた。富士山はキリッと真っ白で、今回ランの寒さが想像されゾクっとした。降りた橋本駅では寒いからか、皆さん速足で行き来していた。人通りがない空間をみつけ自転車組み開始。全員9時前に完成し、次にどれほど着込むか少し悩むもすぐ整う。予定の9時半より早い、9時10分すぎにDAZくんリードでJR橋本駅出発。

Photo, CLick to Expand
橋本駅南口で出発準備完了(DAZの代わりはTREKエモンダ)

*小倉橋、角田台地横断、八菅橋交差点
 橋本駅から西へ走行し、小倉橋を目指した。しばらくすると身体が徐々に暖まった。ただ指先がなかなか暖まらなかった。Gくんは特に冷たかったようで、グローブを失敗したとか呟いていた。小倉橋手前の急な下り坂は、日陰になっていた。ブラックアイスバーンの気配を感じた。ゆっくり注意して下った。
 9時35分ごろ小倉橋を渡った。「以前、目前の法面にTOKYO2020ロード競技の大きな絵があったね」とGくんコメント。相模川に沿う太井上依知(おおいかみえち)線では、河岸堤の野焼きなどを眺めつつ、下り基調だが次々にくるアップダウンを進み、高田橋交差点を目指した。次に右折し愛川町に入った。この相模川と中津川に挟まれる地域には、北西から南東に「三増(みませ)台地」、「角田(すみだ)台地」、「中津台地」が横たわる。我々は「角田台地」を横切った。標高約130m台地への登りは、思ったより長く厳しかった。そして平地になったと思うとすぐ中津川への下り。自分はこれからもきついアップダウンが続くとヤバいかも思った。
 角田大橋を渡り、中津川沿いに八菅(はすげ)橋交差点まで走行。交差点から左を見ると、遠くの中津大橋が、「中津台地」のけっこうな高さの段丘崖から八菅橋へ歪曲しながら急勾配に下っていた。印象的な光景。右折し「八菅神社」を目指す。暗く狭い坂を登り、クイっと右カーブし先を見ると明るい場所が見え鳥居が存在。10時20分すぎ「八菅神社」鳥居前着。

*八菅神社の激「女坂」&急峻「男坂」、拝殿参拝
 以前、Gくんが来た時は鳥居をくぐらず、左側から自転車に乗ったまま進み、行き止まって上の道まで担ぎ上げたとのこと。(G記:当時は西に山を越える探検コースを目指していた。)よって、普通に鳥居をくぐった。続く石畳はすぐにコンクリート舗装になった。激急勾配なので、押して進んだ。少し行くと目前に「男坂」、左「女坂」へと分かれた。「男坂」は標柱に「おみ坂」と記され、急峻で上が見えないほどの石段だった。高校運動部?の男子たちがトレーニングで駆け上がっていた。女子マネージャーが記録か何かしていた。
 我々は、学生たちに会釈しながら、急勾配が続く「女坂」で自転車を押した。そこに立ち話する二人のおっちゃん。一人に「電動?」と尋ねられ「いいえ」みたいな顔をすると次に「ここ自転車に乗って登っていくよ」とか言われプレッシャー。「おっちゃん言う自転車、電動ちゃう?」と思いつつ笑顔で通り過ぎる。若干勾配が緩んだところから乗車。それでも十分急勾配。石段トレ後「女坂」を下ってくる男子に、歪んでいたかもしれないが自分としては余裕な顔で会釈しながら踏み登る。最初余裕があったので右眼池(うがんいけ)分かったが、次にあるはずの左眼池(さがんいけ)は分からなかった。最後一段と激坂になり踏み切ると左「八菅神社」、右「展望台広場」の分岐に10時30分ごろ到達。標高約160m。一服。

Photo, CLick to Expand  Photo, CLick to Expand
八菅神社鳥居前で案内図を見る | 激坂を上り、神社と展望台の分岐で一服

 分岐に自転車を置き徒歩で少し下り、珍しく横に長い「八菅神社拝殿」に到着。今回ランの安全などを祈願。拝殿前で散策していると一人のローディーが来て「サイクルデジタルスタンプラリー」のQRコードを見かけたか尋ねられた。我々は見かけてない、下の社務所では、とか話し別れた。後で調べると「厚木観光ナビ」というサイトのサイクリングラリーだった。今後のコース参考になるかも。

Photo, CLick to Expand
横に長い拝殿と珍しい神紋の賽銭箱の前で(賽銭箱は宝くじで詰まってた)

 「八菅神社」は、賽銭箱の神紋が珍しかったのと、拝殿の裏や奥に建つはずの本殿が無かったので、色々調べた。以下、その余談。 *八菅山展望台、ゴルフ場越え、上・中荻野エリア通過、飯山観音長谷寺入口
 10時45分ぐらいに、標高約200mの展望台目指し分岐を出発。途中の分かれ小径やアスレチック広場をチラ見しつつ暗いコンクリート小径を走行。10時50分少し前、展望台下に着。
 展望台に上がり、5分弱、相模原、横浜、川崎、東京を見渡した。自分は、登る際、階段の隙間から下が見え多少ビビっていた。空気が澄んでいたからだろうスカイツリーが見えた。大きくスクウェアな建物が建つ眼下の町はどこだろう?と思った。後で調べると「中津台地」の大規模「内陸工業団地」だった。

Photo, CLick to Expand  Photo, CLick to Expand
八菅山展望台から眺めを楽しむ(若干一名を除く)

 展望台から上荻野への予定コースは中津川CC内を通っていた。だがGoogle MapにはCC内に道が無かった。Gくんは以前Mくんと走った際、通れたので線でつないだとのこと。信じて出発。展望台を出るとすぐに未舗装になった。途中、CCから来たと思えるハイキング集団とすれ違った。行けそうと思った。後で調べるとCCを通る「八菅修験ハイキングコース」があるらしい。CC近くでゲートをすり抜けると整備車用?の舗装路になった。そこで先ほどのローディーと再会。展望台にいた時に抜かれたのだろう。彼らは数人グループだった。(G記:女性を含むグループだったが、「以前通り抜けられた」と自分が言ったことだけを信じて、連れて来てはダメでしょう、笑。)我々は静かにクラブハウス前まで下った。次に上荻野で国道412に入り、11時15分ごろ「甲州道」(こうしゅうみち)へ。荻野尾崎交差点を右折すると行く方向に「大山」?と思える高い山が見えた。中荻野あたりを通り、11時30分ごろ「飯山観音長谷寺(ちょうこくじ)」入口に到着。

Photo, CLick to Expand
「飯山観音長谷寺」入口前

*飯山観音長谷寺、ロウ梅の丘、白山の裾ショートカット、七沢森林公園通過
 「飯山観音長谷寺」入口から緩やかな登りを進むと道が分かれ、左が自動車用、右が歩行者用に。歩道用を進むと右に「ロウ梅の丘」へ通じる目立たない入口を発見、帰りに寄ることに。自動車用と再び合流するあたりに小さな門。門から長谷寺「男坂」と思える石段が続く。門の前に駐輪し石段を登った。しかし、登った向こうが更に続くので、自転車で行くことに。門まで下り自転車でまあまあな勾配の「女坂」を仁王門前まで登った。仁王門横の駐車場が自転車も有料だったので、11時50分ごろ手前に駐輪。
 仁王門両側に立つかわいい目の仁王様にご挨拶。続く石段を登ると灯籠が並ぶ向こうに観音堂。観音堂で今回ランの安全など拝み、御朱印タイム。御朱印は3種類。1種500円、3種お願いで何と1000円。割引があり驚く。前のおかあさんは3種お願いしていた。お得感が好きだなあと思ってしまう。自分は元々の御朱印と思える「飯上山大悲殿長谷寺」だけ頂く。「大悲殿」は観音堂のこと。その場で力強く流れる字を頂き感激。自分は割引なくても良いと思う。GくんDAZくんお待たせ。一緒に頂いた「坂東三十三観音巡り」のパンフレットに前回ランで参拝した笠森観音があり、観音様の手の上で回っている奇妙感。12時20分前、長谷寺駐車場前出発。

Photo, CLick to Expand  Photo, CLick to Expand  Photo, CLick to Expand
長谷寺男坂に通じる小さい門 | 仁王門から長谷寺の階段 | 灯籠が並ぶ向こうに長谷寺観音堂

 すぐに「ロウ梅の丘」着。小さく丸く薄黄色い花が枝に沢山咲き、良い香りが漂う。和みの時間。昨年訪れた「寄(ヤドリキ)ロウ梅」は甘い香りだったが、今回、シャープな感じ。気温or体調の違い? 木の数が少なく見えたが、上の方に沢山あるようだった。後で調べると長谷寺駐車場あたりからも入れたらしい。そこから入るともっと沢山見られたかも。「ロウ梅の丘」を12時半ごろ出発。

Photo, CLick to Expand  Photo, CLick to Expand
ロウ梅の丘で和む

 昼食予定のカフェへGくんが設定したショートカットコースを走行。中腹に「長谷寺」が建つ「白山」の裾のヒダヒダをほぼ横切っているため、Oリング施工の急坂含むいくつものアップダウンをヒーヒーしながら突破。住宅街に入りほっとする。次に七沢森林公園の丘を抜ける隧道を通り、谷にかかる遊歩道橋をくぐり、七沢エリアに入り、13時ごろ「カフェジャルダン」着。

*昼食(カフェジャルダン)
 「ジャルダン」は当たりだった。建物はログハウス様。「本日のランチ」は、サラダ・スープ・飲物・デザートが付くパスタorピラフ。デザートはメープルワッフル。また「本日のケーキ」が3種類あった。皆、「本日のランチ」をピラフで注文。しっかりご飯ものを摂りたいね。全員ホットコーヒー。「本日のケーキ」も注文。各自違うもの。スープはコンソメ風。サラダのマッシュポテトが好みのキメでもっと食べたかった。ピラフは、パラパラ感が丁度よく、好ましい香ばしさ。次に濃厚なコーヒーを味わいながら、ワッフルと自分はチョコケーキへ。ケーキはそれなりのお値段だが十分大きく美味。ゆっくり時間を使い、気力・体力、回復。
 寒さが和らいだか、外の日向テラス席で食事する人も。

Photo, CLick to Expand  Photo, CLick to Expand  Photo, CLick to Expand
サラダを食べた後のランチ | 本日のケーキ3種 | 次はケーキ

*中荻野、甲州道、上荻野、勝楽寺前、平山橋
 カフェを14時10分すぎ出発。伊勢原津久井線・厚木清川線を通り、長谷寺へ行く際に通った中荻野あたりを戻り、萩野尾崎交差点。甲州道から国道412に入り上荻野のアップ基調を進み、右カーブして下り、勝楽寺方面へ。勝楽寺付近、「2021年10月23日ヤビツ峠ラン」でこの辺りが庭で先導された原さんがテクニカルなコース取りをされたが、国道412から中津川方面への道が分かり難く、行き過ぎた。何やかんやで14時55分ごろ、中津川にかかる「平山橋」着。
 現在、歩行者用になっている「平山橋」は、100歳近く、「日本の近代土木遺産」&「かながわの橋100景」。存在感あるリベット。橋を囲む鉄骨枠が、時代感あるも、橋をしっかり守っている感じ。5分弱撮影会。

Photo, CLick to Expand
平山橋の前で

*三増台地への段丘崖、三増合戦場跡、志田峠
 渡橋後、大矢孝酒造・特養ホーム愛知の里の横を通過し、「八菅神社」コース同様、Google Mapに無くGくんが引いたコースへ。すると「三増台地」に通じるだろう段丘崖を登る激坂が現れた。今日一番の急勾配。途中の左ヘアピンまで全く届かず、もう足が止まり息が切れ、倒れると思い、降りて押す。やっと台地の上に到着。丁度立っていた案内板がこの激直登コースを示していた。前の祠のお不動さんに、登りを抑えられたか。

Photo, CLick to Expand  Photo, CLick to Expand  Photo, CLick to Expand
激坂で台地の上に到着 | 案内板にこの道の記載有り | すぐ前にお不動さんの祠

 案内板前を15時10分すぎに出発。「志田(しだ)峠」への分岐を若干過ぎ、15時20分ごろ「三増合戦場跡(みませかっせんじょうあと)」着。しばし合戦談義(自分だけかも)。桶狭間後、今川氏が弱体化し、武田信玄活発化で起きた東国の大合戦なので、今年の大河「どうする家康」に出てくるかも。

Photo, CLick to Expand  Photo, CLick to Expand
三増合戦場碑 | 陣立図をチェック

 「2021年10月23日ヤビツ峠ラン」ショートレポートを自分が作成した際、興味で「武田北条合戦」のWEB情報を多読した。それに基づき以下、合戦余談(諸説ある)。  15時25分ごろ合戦場跡を出発、志田峠へ。色々な箇所で残土埋立反対や不法廃棄パトロールの看板、残土埋立らしき場所があり、においも変で、今一な気分だった。途中から未舗装のけっこうスリップする道になったが、程よい勾配で、走りに関しては面白かった。DAZくんがスリップダウンしてそうだった。15時45分すぎ志田峠着。残土埋立?広場の向こうに厚木方面を展望できた。10分弱撮影会。

Photo, CLick to Expand  Photo, CLick to Expand
志田峠登坂中(ダート部分)
Photo, CLick to Expand  Photo, CLick to Expand
志田峠 | 峠から厚木方面展望

 下り後半で雪が残り凍結した箇所に出くわした。道路の端を足つきしながら自転車を転がす。国道412に出て、オギノパンにちょっと惹かれるも通過。長竹川尻線に入り、下り基調を快走。小倉橋をわたり、16時20分すぎ、Gくんが寄りたいと言っていた「水道のみち」トロッコの歴史看板着。10分ほど観察会。この時、自分は、「ピヨーンピピ」と良く響く鳴き声を聴き、山~農耕地に暮らす可愛いタカ「ノスリ」を頭上に発見。看板よりしばし「ノスリ」観察。
 看板を後で調べると、明治初期に水道管をトロッコで運搬し埋め、横浜まで水道用水を引いた跡とのこと。看板あるも、どこだったか。
 ここからGくんリードで、小倉橋からの登りを最後の頑張りで進み、県道508の下をくぐり、県道508に入り、17時若干前、明るいうちにJR橋本駅前に無事到着。

Photo, CLick to Expand  Photo, CLick to Expand
志田峠下りの凍結 | 「水道のみち」トロッコの歴史看板

 暗くなる前に輪行準備し、GくんはJRで帰路につき、DAZくんと自分は、輪行準備の具合で車両が異なったが、二人とも17時37分発、京王相模原線特急新宿行きに乗った。
 けっこうなアップダウンだったが、風が無く良かった。途中から寒さを忘れた。様々な歴史、冬の花、心地よい食など、味わい深いコースだった。

【DAZコメント】朝イチの小倉橋への下りや志田峠では凍結箇所もあったが、防寒対策として取り入れたインナーキャップと腹巻のおかげもあり、寒さはさして感じなかった。 グーグルマップに表れないルートではダートや激坂でテンションが上がる一方、蝋梅やカフェジャルダンなどの和みポイント、歴史を感じる見所も充実して、バラエティに富んだ楽しいランでした。

【Gコメント】日陰になることがほとんど無いコースで、寒さは気にならなかった。今回のコース取りで、複数設定したアクセントはどれもまあまあ効いて楽しかったと思う。今回自分では写真を全く撮らなかったが、面白い道などではいつもカメラが間に合わないんだなあ。それで、近々GOPROのようなアクションカムを導入して、基本静止画ときどき動画または動画から静止画切り出しができるようにしたいと考えている。


関連リンク:
 1996年 八菅神社
 2021年 東京オリンピックロード観戦記
 2022年 冬ラン(ロウ梅) 尺里峠
 2021年 秋ラン ヤビツ峠
 2022年 冬ラン 大網白里